認知症の原因|予防のために知っておきたい認知症症状とケア
親が認知症になった原因
これまで父のことばかり触れてきましたが、そもそも父は認知症の母を介護サービスに頼らずに介護していました。母が認知症になった原因は何だったのか、ここで少し母のことにも触れてみたいと思います。
料理をしなくなった母
私の父は、母のことが好きで好きでたまらなくぞっこんに惚れていました。今現在母は施設に入居していますが、認知症にもかかわらず介護士さんや入居者の方から人気があります。
そんな母に父はぞっこんな状態でしたので、父は会社勤めを終えた時点で、母に今まで苦労をかけたからと母に代わって父が料理をするようになったのです。
母が料理をしなくなったことが認知症に至った根本の原因と私は思っています。
私も自分で料理をしますが、料理ってなかなか頭を使うものです。冷蔵庫にある食材を思い浮かべながら献立を考えて作るおかずの材料を買う。こうして脳が回転し、呆け防止に行っての効果があるのではないかと思っています。
認知症とは
認知症とは、一度獲得した知的能力(記憶・思考・判断)が脳の障害によって持続的に低下し、日常生活に支障をきたすようになった病的な状態のことをいいます。
中でも記憶障害(物忘れ)は最も基本的な症状でこれがなければ認知症ではないといっても過言ではありません。
高齢者に限らず若い方でも発症するので他の病気と違うところが多々あり、周囲の理解と協力が必要になります。
アルツハイマー型認知症
認知症で最も多いのがアルツハイマー型認知症です。私の母もアルツハイマー型です。認知症はもともと正常だった記憶や判断力の認知機能が低下して日常生活や社会生活に様々な支障をきたすものです。そしてこの原因が起こる一番の原因は脳になります。
アルツハイマー型認知症は、まず脳に変性(性質が変わること)が起こって長い潜伏期間を経て神経細胞が死滅し、脳が委縮します。そして委縮したところの血流が低下して神経に伝達する情報が伝わらなくなり、認知機能が衰えるという症状です。
そしてアルツハイマー型認知症の特徴は、潜伏期間が長くいつからはじまったかが分かりづらいとされています。身体的には問題ないのに脳の神経細胞だけが失われていきます。そのため、深刻な物忘れや道に迷うようになることで周囲が認知症だと気づくこともあります。
認知症症状の経過
初期の症状
初期の場合、身近な人でなければ気づきにくく記憶障害が進行していきます。時間、場所、人の順番で判らなくなる傾向があるそうです。具体的には、
- 直前に起きたことを忘れる
- 何度も同じことを言うようになる
- 財布を盗まれたなど物を取られたという妄想を抱く
- 物を忘れてしまうため作り話をするようになる etc.
中期の症状
身体機能に問題がないのに徘徊などの行動症状が強く出るため、介護を行う上で最も大変な時期といわれています。具体的には、
- 場所や時間が判らなくなる
- 徘徊や妄想が増える
- 食事や入浴、着替えなど自分でできなくなる
- 失禁してしまう
- 言葉の意味が判らなくなり、会話が成り立たないようになる etc.
後期の症状
寝たきりの生活へ移る時期といわれています。具体的には、
- 家族の顔が判らなくなる
- 会話が全く成り立たなくなる
- 尿意や便意を訴えられなくなる
- 座ってもいられなくなり寝たきりになる etc.
親が認知症になってしまったら
認知症介護をするのはとても大変です。私の母は今、中期と後期の症状が混在している状態です。
母が認知症初期段階の時、何度も同じことを言った際に「さっきも言ったよ」とか「これで3回目だよ」とイライラしたり、また財布を私の妻に取られたと言い出した時には「そんなこと絶対するはずないだろう!何をバカなこと言ってるんだ」と怒ってしまったりしていました。
今になって反省していますが、何度も同じことを繰り返し言う時は「何度も同じ話を聞いてあげる」、また財布を取られたと言い始めた時は「一緒に財布を探してあげる」ことが本人に不安を抱かせずに済む大切なことなのだそうです。
まとめ
いかがでしたか?
今回は認知症の症状と経過についてまとめてみました。
今現在では進行を止める方法や治療方法が見つかっていない認知症ですが、進行を緩やかにする薬であれば病院で処方してもらえますので決して「歳だから」とか「高齢だから」と放置せず、早めに病院で治療を受けられることをおすすめします。
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